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環境計量士の試験対策 分析機器をざっくり説明! その7 ~液体クロマトグラフィー~

こんにちは!

Thinkです。

 

これまで、環境計量士(濃度関係)(以下環計量士と略す)の国家試験合格の体験談として、問題の解き方について記事を書いてきました。

試験まで2か月を切りましたが、既に問題集を何回も勉強されているかたなかなか時間が取れなくて勉強できていないかた、さまざまな方がいらっしゃると思います。

 

今回は、なかなか時間が取れなくて勉強できていない方のために、機器分析について、ざっくり説明します。

もちろんきっちりと原理から説明するのが一番ですが、すべて書くと辞典のような文字数になってしまうので「詳しい説明は省くが、こうゆう分析できる」のようなざっくりとした感じに説明します。

 

今回は液体クロマトグラフィーについて説明します。

 

  

①液体クロマトグラフィーとは?

前の記事でクロマトグラフィーとは「混合物を分離する方法」の一つであることと、分離する理由について解説しました。

↓前の記事

 

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前回の記事で書いたように、クロマトグラフィーとは移動相に試料(混合物)を混ぜて固定相中を流すことで分離する方法です。

液体クロマトグラフィーの特徴は以下の通りです

  • 試料を溶媒に溶かして溶液にする。
  • 移動相は緩衝液や有機溶媒もしくはそれらの混合物といった、試料が解けるものて、液体であればさまざまな物が使用できる
  • 固定相はカラムと呼ばれる筒に入れて保管し、移動相を流して分析する

 

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固定相による分離のイメージ

 

移動相とカラムの組み合わせ

  • 順相クロマトグラフィ:極性の高いカラムに極性の低い溶媒を流し、極性の低い成分から極性の高い成分を分離する方法
  • 逆相クロマトグラフィ:極性の低いカラムに極性の高い溶媒を高い溶媒を流し、炭素鎖の短い成分から炭素鎖の長い成分を分離する方法

  

順相の固定相はシリカゲルが用いられ、移動相は有機溶媒が用いられます。

固定相との吸着を利用して分離します。

 

逆相の固定相はシリカにCが18個連なった炭素鎖(ODS)を結合させた物を用います。

移動相は水と有機溶媒の混合液を使用し、固定相の疎水性を利用して分離します。 

 

移動相の混合比を変化させる分析法もある

移動相は1種類のみ使用するアイソクラティック法(イソクラティック法)と、移動相を2種類以上して、分析が進むと同時に2種類の移動相の混合比を変えて分析するグラジエント法があります。

高速液体クロマトグラフィー

液体クロマトグラフィーは、常圧下で行います(いわゆる自然落下のような状態)。

ですが、時間がかかる上に、測定対象物質が分解もしくは反応性が高い物だと、時間経過とともに量が変わってしまいます。

そのため、高速液体クロマトグラフィー(High Performance Liquid Chromatography)が開発されました。

略称は各単語の頭文字をとってHPLCです。

たまにPerfoermanceの部分がPressure(圧力)と言われたりしますが、まさにその通りで、高圧に耐えれるポンプを使用して移動相を送液し、分析時間を短くすることを目的とした方法です。

カラムの充填剤の粒子が細かければ細かいほどカラムの性能は上がりますが、その分移動相を流すときに圧力が上がってしまいます。

そのため、高圧に耐えれるポンプを使用します。

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HPLC概要

③検出器の種類と装置の呼び方

HPLCで使用する検出器は以下のような物があります。

検出器の種類 測定対象
紫外可視分光検出器 吸光度
PDA検出器 吸光度
示差屈折率検出器 屈折率
蛍光分光検出器 蛍光
電気化学検出器  酸化・還元
電気伝導度検出器 伝導度
質量分析検出器 質量
旋光度検出器 旋光度
円二色性検出器 円二色性
蒸発光散乱検出器 光散乱

 

HPLCに取り付ける検出器とカラム(固定相)の組み合わせによって、装置の呼び方が変わることがあります。

カラムが逆相、紫外可視分光検出器の時は単にHPLCと呼ばれます。

しかしここに質量分析検出器を取り付けると、LC/MSやLC/MS/MSと呼ばれるようになります。

他にも、カラムをイオン交換体、検出器を電気伝導度検出器を取り付けた場合、イオンクロマトグラフと呼ばれます。

 

ですが、「移動相を流し、試料を注入し、カラムで分離して検出する」という基本的な構造は変わりません。

 

④得られるデータ

検出器から得られたデータはクロマトグラムといいますが、以下の図のような形で得られます。

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クロマトグラムの例

 

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理想のピーク

⑤どうやって分析結果を出すか?

基本的に分光光度計の説明で書いた内容と同じになります。

例えば、成分Aの量を測定する場合

  1. 成分Aの標準溶液を一定の段階毎に薄めてそれぞれ分析します
  2. 標準溶液の検量線を作製します
  3. 試料溶液を分析します
  4. 標準溶液と試料溶液の分析は同じ条件で行います
  5. 試料溶液から得た成分Aのピークの面積から濃度を算出

 分光光度計の場合は、縦軸に吸光度を使用していましたがクロマトグラフィーの場合は、縦軸にピークの面積またはピーク高さを使用します。

ピーク面積はデータ処理装置が積分により自動で面積を算出してくれます。

 

⑥まとめ

今回は液体クロマトグラフィーについて説明しました。

上記で書いた以外にも、さまざまなカラム、移動相、検出器がありますので、是非調べてみてください。

また、最近ではHPLCよりもさらに高圧に耐えるポンプを使用したHPLCが発売されています(メーカによってはUPLCやUFLCと呼んでるようです)が発売されています。

今回のシリーズはあくまでもとっかかりを作りやすくするための記事なので、あえて触れませんでしたが、カラムやピークもしくは分析システム全体の評価方法として理論段数やシンメトリー係数といった数値があります。

過去の試験に出たことがありますので抑えておいてください(ちなみに計算方法は国によって日本と違うこともあります)

 

↓過去記事

 

 

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