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【初心者向け】危険物取扱者の勉強法 第一類編

こんにちは!

Thinkです。

 

今回は危険物取扱者の試験を初めて受験する方のために、第一類の特徴について記事を書きました。

 

乙第一類を受験する方だけでなく、甲種を受験する方でも参考になるかと思いますので、今後受験しようと考えている方やまさに受験勉強をしている方は、是非ご覧いただければと思います。

 

👇危険物取扱者の概要は以下の記事で解説しておりますので、こちらも併せてご覧ください。

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①第一類って何?


危険物の第一類は、「酸化性固体」です。

 

概要は

「そのもの自体は燃焼しないが、他の物質を強く酸化させる性質を持つ固体であり、可燃物と混合したとき、熱・衝撃・摩擦により分解し、極めて激しい燃焼を起こさせる」

です。

 

はい、難しい言い方ですね。

まずは文字の意味から考えていきましょう。

 

酸化性固体というのは

  1. 酸化する
  2. 性質を持った
  3. 固体

です。

 

まずは、「酸化」について説明します。

 

化学の世界で「酸化」というのは、電子を放出して価数が増加する現象のことですが、少し難しいので、「酸素と化学反応する」と覚えたほうがわかりやすいです。

 

実際には酸素以外の元素と結合しても価数が増加すれば酸化といいますが、酸化性固体のほとんどは酸素を出す物質ですし、日常生活でわかりやすいのが酸素による酸化なので、酸素に絞って考えていきましょう。

 

日常生活で起きている酸化の例を挙げると

  • 鉄がさびる
  • 酸素を吸って二酸化炭素を出す
  • 物が燃える

が該当します。

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鉄を空気中に放置していると錆びてきます、

これは空気中の酸素と鉄が結合して酸化鉄になる反応です。

 

人間は酸素を吸って、二酸化炭素を出しています。

ガソリンで走る車も一緒です。

 

酸素を吸い、炭化水素と結合してエネルギーを発生させ、そのエネルギーを使用しているのです。

炭化水素と酸素が反応すると、二酸化炭素と水ができますので、これを外に放出しています。

人間の場合は、酸素とグルコースが反応しますし、車だと酸素とガソリンが反応します。

 

物が燃えるのも酸化によるもので、空気中の酸素と物が反応しています。

前述の通り、人間も酸素を吸いますが、物が燃える場合は短時間で大量の酸素が反応するため、急激にエネルギーが発生して光が出たり熱くなります。

 

人間の体では、そこまで急激に反応しないので、燃え上がりません。

 

さて、ここで第一類に話を戻します。

 

第一類は酸化性固体ですので、上記の事を踏まえると他の物を酸化する固体です。

では他の物を酸化するにはどうすればいいでしょうか?

 

答えは簡単で、酸素を出して他の物質にくっつければいいのです。

 

第一類の物質は自ら酸素を出し、他の物質にくっつける作用が強い物質です。

逆に自分自身は酸素とくっつきにくいです。

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次に固体の定義ですが、これは液体でも気体でもないものです。

消防法から、液体と気体の定義を抜粋いたします。

液体:一気圧において、温度二〇度で液状であるものまたは温度二〇度を超え四〇度以下の間に置いて液状となるもの

 

気体:一気圧において、温度二〇度で気体状であるもの

 

ごくごく普通に言えば、普通に生活している20℃以上の環境で固体の物のことです。

例えば、水であれば0℃になると固体(氷)で、100℃で気体になりますが、この定義の状態であれば液体です。

 

物質は圧力、温度によって固体になったり、気体になるので、定義を決めている形ですね。

 

固体というと金塊のように大きな塊のイメージがありますが、塊のままだと扱いが大変ですので、ほとんどは粉状になっています。

 

②第一類に指定されている物質


  • 塩素酸塩類
  • 過塩素酸塩
  • 無機過酸化物
  • 亜塩素酸塩類
  • 臭素酸塩類
  • 硝酸塩類
  • よう素酸塩類
  • マンガン酸塩類
  • 重クロム酸塩類
  • その他政令でさだめるもの
  • 上記に掲げるもののいずれかを含有するもの

 

そして、その他政令でさだめる物は以下の通りです

  • 過よう素酸塩類
  • 過よう素酸
  • クロム、鉛又はよう素の酸化物
  • 亜硝酸塩類
  • 次亜塩素酸塩類
  • 塩素化イソシアヌル酸
  • ペルオキソ二硫酸塩類
  • ペルオキソほう酸塩類
  • 炭酸ナトリウム過酸化水素付加物

 

いやぁ

多いですね。

 

これを一つ一つ覚えるのは大変です。

 

ですが、酸化性固体の名前には特徴がありますので、覚えておきましょう。

  • ハロゲン+酸塩類という形になっている
  • ペルオキソという単語が付く
  • 過酸化という単語が付く
  • 先頭に「重」や「過」がつく

全部に当てはまるわけではないですが、このような名前を持つものが多いです。

 

というのも、前述した通り他の物質を酸化する物質は自ら酸素を発生させるのですが、これらの名前が付く物質は、酸素が不安定な形で結合しているため、安定な形になるときに酸素を放出するのです。

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私たちの世界にあるものは、すべて安定な方向に進みますので、上記の物質は酸素を放出して、安定な形に変化します。

 

この放出された酸素が、他の物質に結合して酸化するので、第一類は酸化性という性質を持っています。

 

<ハロゲン+酸塩類について>

ハロゲン+酸塩類の例を塩素酸塩類で考えてみましょう。

つまり、塩素+酸塩類という事ですね。

 

ハロゲンが対象なので塩素以外にも、臭素、よう素が該当します。

 

そして、このハロゲン+酸塩類はもう一つ法則があって、分子中の酸素の個数を名前で表現しています。

 

  • 酸素1個→次亜
  • 酸素2個→亜
  • 酸素3個→表記なし
  • 酸素4個→過

たとえば、塩素酸系で表現すると

 

  • 酸素1個→次亜塩素酸
  • 酸素2個→亜塩素酸
  • 酸素3個→塩素酸
  • 酸素4個→過塩素酸

 

という風に、まるで兄弟のように表現できます。

 

この法則を覚えておけば、酸素1個の次亜塩素酸だけ覚えておけば、残りの3種類は法則に従ってわかりますね。

 

<ペルオキソ、過酸化について>

ペルオキソは過酸化という意味です。

日本語表記だと過酸化になりますし、英語表記だとペルオキソになります。

また、ペルオキソはパーオキソ、パーオキサイドなど、他の読み方になることもありますが、これは英語表記で「peroxide」と書くので、時代によって読み方のトレンドが変化したのが原因です。

 

ペルオキソは、分子構造に酸素が2個連結している構造を持っていて、これがとても不安定なのです。

安定な形になるために、酸素を放出します。

 

<「重」と「過」について>

「重」は「かさねる」という意味があり、「過」には「すぎる」という意味があります。

どちらも、「普通のタイプがあり、それに酸素が追加されている」という状態です。

過塩素酸も、塩素酸に酸素を追加してますし、全部ではありませんが日本の化学ではこういった表現をすることが多いです。

 

③第一類の指定数量


第一類は以下の項目に分類されています

 

  • 第一種酸化性固体 指定数量50kg
  • 第二種酸化性固体 指定数量300kg
  • 第三種酸化性固体 指定数量1000kg

 

指定数量と実際の保管量を比較し、指定数量の何倍になるかによって、規制の受け方が決定します。

この指定数量未満の保管量であれば、消防法による規制はうけません(市町村の条例によって規制をうけます)。

 

この指定数量が少ないほど危険な物質です。

つまり、少量でも危険な物ということですね。

 

この第一種から第三種までの分類分けには、試験があります。

 

危険物の判定試験というもので、試験対象の物質が、どのくらいの危険性をもっているかを確認する試験です。

 

試験対象の形状によって試験方法が変わります

 

粉粒状の場合は試験Ⅰ

粉粒状以外の場合は試験Ⅱ

 

<試験Ⅰ>

・燃焼試験

酸化力の潜在的な危険性を評価する方法

・落球式打撃感度試験

衝撃に対する敏感性を評価するための試験

 

<試験Ⅱ>

・大量燃焼試験

酸化力の潜在的な危険性を評価する方法

・鉄管試験

衝撃に対する敏感性を評価するための試験

 

これらの試験を行い、総合的に判断して第一種から第三種までの分類を行います。

 

④第一類全体の共通事項

<特性>

  • ほとんどが無色の結晶又は白色の粉末
  • 強酸化剤
  • 爆発の危険性

 

<火災予防方法>

  • 衝撃や摩擦などを与えないようにする
  • 火気又は加熱などを避ける
  • 可燃物、有機物などの酸化されやすい物質と接触させない
  • 強酸との接触をさせない
  • 密封して冷暗所に貯蔵する
  • アルカリ金属の過酸化物を含有するものは、水と接触させない(禁水)

 

<消化方法>

  • 大量の水で冷却して分解を抑制
  • 火災初期は禁水のものの場合は粉末消火器、乾燥砂を直接危険物にかける
  • 火災中期は危険物の温度が高温なので、危険物周辺に水をかけて冷やす

 

⑤まとめ


第一類は酸化性の固体なので、「燃えやすいもの」との接触は厳禁です。

そのため、他の危険物を運搬するときは、同一車両に以下の物と一緒に積んではいけません。

  • 第二類(可燃性固体)
  • 第三類(自然発火性物質及び禁水性物質)
  • 第四類(引火性液体)
  • 第五類(自己反応性物質)

これらの物質は、自ら燃える物質ですので、酸素を放出する第一類と第六類(酸化性液体)と接触すると燃え始める恐れがあるからですね。

 

接触した状態で、衝撃を受けると酸素が発生して、燃焼が始まり、急激に反応が進んだ場合は爆発します。

第一類の危険物は上記のような特徴がありますので、試験や実際の取り扱いの際は注意してください。