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今日は、iPhone11や最近購入したAERO15 OLEDに搭載されている有機EL(OLED)についてまとめてみました。
①iPhone11について
先日、iPhone11が発表されました。
全部で3機種(iPhone11、iPhone11 Pro、iPhone11 Pro Max)あります。
この中で、iPhone11とそれ以外の2機種は画面の大きさも違うのですが、そもそも画面の種類が違います。
iPhone11とiPhone11 Proの画面仕様を比較してみました。
iPhone11 | iPhone11 Pro |
IPSテクノロジー搭載6.1インチ | OLED搭載5.8インチ |
1,792 x 828ピクセル解像度、326ppi | 2,436 x 1,125ピクセル解像度、458ppi |
1,400:1コントラスト比(標準) | 2,000,000:1コントラスト比(標準) |
iPhone11は「IPSテクノロジー」と記載されています。それに対してiPhone11 ProにはOLEDと記載されています。
IPSテクノロジーというのは、液晶ディスプレイの仕様で、簡単に言えば視野角が広い(斜めから見ても、真正面から見ても色合いが変化しない)液晶ディスプレイのことを言います。
OLEDとは、この記事ではじめに取り上げた有機ELのことです。
②画面仕様から見える液晶と有機ELの大きな違い
もちろん、解像度が異なる点も大きな違いではありますが、これは液晶でも同じ解像度を出すことは可能です。
解像度以上に大きな違いが「コントラスト比」です。
文字通りケタ違いの差があります。
コントラスト比とは、ディスプレイに表示される最も明るい(白)部分と最も暗い(黒)部分との明るさの比を表しています。
コントラスト比1400:1とは、黒の明るさが1表示されたとき、白の明るさが1400あるということです。
つまり、このコントラスト比が黒1に対して大きくなればなるほど、白と黒の差がくっきりしてくることになります。
iPhone11とiPhone11Proでは、白と黒の差を表現する力がiPhoneProの方が1400倍高いことになります。つまり、「黒」がちゃんと黒く表示されるということです。
前回AERO15 OLEDの記事でも紹介した通り、文字通り「黒」を表現できるのがOLEDの特徴となります。
↓過去記事 液晶とOLEDの映り方の違いを掲載しています。
③なぜコントラスト比が液晶とOLEDでこんなに違うのか?
ズバリ、コントラスト比の違いが出る原因は、液晶とOLEDでは発光の原理が違うからです。
液晶ディスプレイの場合は、
- バックライトという発光源があります。
- バックライトから出た光は偏光フィルターを通ります
- 偏光フィルターを通った光は、電気を流すと偏光を起こす物質が入った相を通ります。
- その後光は色の三原色が搭載された相を通過し、「白色」として発行します。
- 3.の時点で、電気を流して偏光を起こした場合、この相で光がシャットアウトされてしまい色の三原色の相に光が流れないため、黒色に見えます。
- しかし、その時は発光源は光ったままです。そのため、若干の光が漏れてしまいます。
OLEDの場合
- OLEDは、色の三原色の素子自体が発光します。
- 色を出すときは必要な素子だけ発光させ、不要な素子は発光しません
- 液晶と比べて発光源がないため、発光しない素子が「黒」を生み出します。
④OLEDのメリット
OLEDは色合いももちろんのこと、バックライトがないため液晶と比べて画面を薄型にできるメリットがあります。
また、ガラスを使わなくてもいいので柔らかい素材で作ることができるので、折り畳み式のディスプレイの開発が進んでいます。
⑤今後の展開
最近はiPhoneをはじめとする情報端末のほかに、TVやPCといった家電にもOLEDを搭載した商品が増えてきました(ただし、高い・・・)。
一昔前、OLEDは寿命が短かったり、焼き付き現象が発生しやすかったりと、耐久性に難ありといった状態でしたが、ここ数年で実使用に耐えるレベルに進化したようです。
今回発表されたiPhone11は、コストパフォーマンスを意識したため、液晶ですがOLEDの低コスト化、耐久性の向上が進めば、遅かれ早かれすべてのモデルでOLEDが搭載されると思います。
また、iPadといった大型の画面サイズを搭載した商品も、今よりも低価格でOLEDを搭載したモデルが出る可能性もあります。
今後の技術の発展に期待です。