こんにちは!
Thinkです。
これまでサラセニアをメインに紹介してきましたが、食虫植物は世界中に生えており、自宅で栽培が難しく希少な物から、サラセニアのように育てるのが簡単な物まであります。
これまでの記事を読んで食虫植物の栽培に興味を持った方のために、今回は食虫植物の種類を解説したいと思います。
「食虫植物とは何か?」については、過去の記事で触れていますので、こちらをご参照ください。
①食虫植物の捕食方式
食虫植物の捕食は大別すると以下のようになります。
- 挟み罠式
- 落とし穴式
- 粘着式
- 袋罠式
②挟み込み式
葉っぱが二枚貝のような形状をしており、その中に虫が入った瞬間に挟み込んで捉える。虫を捉えると、消化液を出して消化する。
この方式の主な食虫植物は
- ハエトリソウ
- ムジナモ
です。
ハエトリソウ:その形状からか一番印象に残る食虫植物です。
見るからに虫を捕まえる形をしています。
アメリカ原産ですが、寒さに対して強いのと、栽培方法が簡単なので日本でも良く栽培されている植物になります。
湿地帯に生えている植物なので、水を含みやすい土で栽培します。
ムジナモ:水草の一種で、日本にも自生しています。
もともとは田んぼや湖、川などに生えていましたが、環境汚染や環境破壊によりその数を減らし、今は天然の物はほとんど見かけることがありません。
そのため、絶滅危惧種に指定されています。
ハエトリソウのような二枚貝のような葉っぱを持ち、水中のミジンコなど、プランクトンを捕まえます。
③落とし穴式
葉っぱが筒状になっており、中に水が溜まっている。甘い匂いで虫を筒の入り口におびき寄せて、筒の中に落としてしまう。
筒の入り口付近は逆毛が生えているか、蝋のような成分で滑りやすくなっているため、筒の中に落ちやすいような構造になっている。
筒の中に入っている水には消化液が含まれているため、落ちた虫はおぼれ死んだ後に分解されます。
この方式の主な食虫植物は
- サラセニア
- ウツボカズラ
が有名です。
サラセニア:アメリカ原産の食虫植物で、背丈が小さい物から大きい物まで、さまざまな品種があります。
また、ハエトリソウと同様に寒さに対して強いので、日本でも良く栽培されています。
大きく育つ物で、150cmの高さまで成長する物があります。
逆に小さい物では、上に成長するのではなく、幅が広い袋を沢山つけて、横に成長する物もあります。
湿地帯に生えている植物なので、水を含みやすい土を使用して育てます。
こちらもサラセニアのように大きい品種から、小さい品種までさまざまな品種があります。
サラセニアは地面から筒状の葉っぱが生えてくるのに対し、ウツボカズラは茎で成長し、茎から生えた葉っぱの先端に落とし穴式の袋を付けます。
熱帯の高温多湿の気候に自生している植物なので、日本で栽培する場合は冬の寒さと乾燥の対策を十分にしないと枯れてしまいます。
熱帯雨林に生えている植物なので、水を含みやすい土と高温多湿の環境が必要です。
そのため、育てるには適切な設備が必要になります。
④粘着式
葉っぱが糊のような粘液を分泌し、虫が葉っぱに触れるとくっついてしまう。
虫がくっつくと、消化液を出して分解します。
この方式の主な食虫植物は
- モウセンゴケ
- ムシトリスミレ
が有名です。
モウセンゴケ:世界中に分布している食虫植物です。
大きい品種から、小さい品種までさまざまあります。また、品種によって寒さに強いものと弱い物があります。
葉っぱに繊毛が生えていて、そこから粘液を分泌しています。
その粘液に虫がくっつくと、消化します。
寒さに強い品種であれば、日本での栽培も可能で難易度も低いです。
湿地帯に生えている植物なので、水を含みやすい土で育てます。
ムシトリスミレ:こちらも世界中に分布している食虫植物です。
スミレのような綺麗な花を咲かせるのが特徴の食虫植物です。
葉っぱの表面がねばねばしているため、葉っぱの上に来た虫を捉えて消化します。
寒さに強いので、日本でも栽培が可能で難易度も低いです。
こちらも湿地帯に生えている植物なので、水を含みやすい土で育てます。
⑤袋罠式
水中に袋状の器官を設け、袋が開いた時に発生する流れ込む水流でプランクトンを捉えて消化します。
この方式の主な食虫植物は
- タヌキモ
です。
タヌキモ:世界中に分布している食虫植物です。
ムジナモと同様に水草で、名前が似ていますが捕食方式は異なります。
袋状の器官があり、そこに近づいたプランクトンを吸い込むことで捕食します。
⑥まとめ
いかがでしょうか。
世界中にはさまざまな食虫植物があり、その一部は家庭でも栽培することが可能です。
また、逆に日本にしかない食虫植物もあります(コウシンソウ)。
次回は、食虫植物の入手方法について書きたいと思います。