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環境計量士の試験対策 分析機器をざっくり説明! その11 ~酸素濃度計について~

こんにちは!

Thinkです。

 

これまで、環境計量士(濃度関係)(以下環計量士と略す)の国家試験合格の体験談として、問題の解き方について記事を書いてきました。

試験まで2か月を切りましたが、既に問題集を何回も勉強されているかたなかなか時間が取れなくて勉強できていないかた、さまざまな方がいらっしゃると思います。

 

今回は、なかなか時間が取れなくて勉強できていない方のために、機器分析について、ざっくり説明します。

もちろんきっちりと原理から説明するのが一番ですが、すべて書くと辞典のような文字数になってしまうので「詳しい説明は省くが、こうゆう分析できる」のようなざっくりとした感じに説明します。

 

 

今回は酸素濃度計について説明します。

 

  

 

①酸素濃度計とは?

水中の溶存酸素や空気中の酸素濃度を測定するための機器

分析機器により原理が異なるが、酸素の以下の性質を利用する

 

 

②どんな分析機器があるか?

 

  • 電極式→ガルバニ電池式
  • ジルコニア式→濃淡電池式、限界電流式
  • 磁気式→磁気流量比、磁気風式、磁気力式ダンベル型
  • レーザー分光式

 

③ガルバニ電池式

溶存酸素計→直接水の中に入れて、溶存酸素を測定する。水滴付着による故障はない。

酸素濃度計→アルコールガスなどの可燃性ガス共存下でも測定可能

 

測定原理

貴金属(金など)のカソードと卑金属(鉛)のアノードで一対の電極を構成する

  1. 電解液を満たした容器内でガス透過性の隔膜で外部と遮断
  2. 隔膜を透過してきた酸素は、カソードでの反応により水酸化物イオンに還元
  3. アノード側では酸化反応が起こる

 

カソード→電極から電子が周囲に流れ出すため、電極周辺で還元反応が起きる

アノード→電極に電子が周囲から流れ込むため、電極周辺で酸化反応が起きる

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寿命

  • 隔膜のキズや破れ
  • 電解液の蒸発
  • アノードの消耗
  • カソードへの汚れの付着

弱点

  • 水に溶けて酸性を示すガス(二酸化炭素など)が共存する場合、指示値が不安定になることがある
  • 定期的に電解液を交換する必要がある
  • 隔膜が破れた場合、隔膜を張り替える必要がある
  • 隔膜の張り替え作業は、張り方の違いで感知性能が左右してしまう(難しい)

ジルコニア式酸素濃度計

特徴

  • ガルバニ式と比べて応答速度が速く、寿命も長い
  • 二酸化炭素ガスの影響を受けない

測定原理

高熱に加熱したジルコニアの2つの特徴を利用する

  1. ジルコニア隔壁の両側に酸素分圧があると、この分圧差に応じた起電力が発生する(酸素濃淡電池)
  2. ジルコニア隔壁に電流を流すと電流の向きとは逆の方向に酸素分子が移動する(酸素ポンプ)

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弱点

  • 可燃性ガス(アルコールなど)が共存している場合、センサー部で燃焼反応が生じるため、指示値が低めに出る場合がある
  • 腐食性ガスや毒性物質が含まれているとセンサーが短期間で劣化する恐れがある
  • 待機の酸素濃度を基準に濃淡電池を形成しているため、ゼロガス(窒素)でスパン出力基準を調整している。→時間が経過するとゼロ点がずれる
  • 大気の酸素濃度でゼロ出力基準、ゼロガスでスパン出力基準になっている。時間が経過するとドリフトが発生するので、定期的に2点構成が必要
  • ガルバニ式と異なり、ジルコニア素子を暖める10分~20分程度の暖気運転が必要となる
  • センサー交換時はメーカに送り返す必要がある

 

⑤磁気式酸素濃度計

測定原理

常磁性の大きい酸素分子が磁界内で磁化された際に生じる吸引力を利用して酸素濃度を連続的に求めるもので、磁気風方式と磁気力方式がある。

  • 磁気式→磁化率の弱いほかのガスの干渉を受けにくい
  • 磁気風方式→不均等磁界内で吸引された酸素分子の一部が加熱され、磁性を失うことにより生じる磁気風の強さを熱線素子によって検出する方法
  • 磁気力方式→ダンベル型と圧力検出型に分類
  • ダンベル型→ダンベルと試料ガス中の酸素分子の体積磁化率の差により、ダンベルに生じる力を検出し、酸素濃度を求める方式。可燃性ガスの影響を受けない。
  • 圧力検出型→不均等磁界内に試料ガスと、窒素、空気などの磁化率の一定な補助ガスとの界面を形成し、その界面に作用する力が試料ガス中の酸素濃度に比例することを利用して酸素濃度を測定する方式。界面の圧力差の変化分を測定信号として取り出し、熱線素子またはサーミスタ、コンデンサマイクロホン型検出器などを用いて測定する。検出部が試料ガスに触れないので、試料ガスの腐食性などの影響を受けないで測定できる。

 

⑥レーザー分光式酸素濃度計

測定原理

ガス分子の近赤外領域の単一スペクトル吸収分光法を利用

  • 原理的に選択制が高い
  • 高感度で、安定性が良い
  • サンプリング装置を必要としない
  • 従来測定が困難だった高温、高圧、高腐食性ガスの条件下でのガス連続測定が可能
  • 応答時間が短く、プロセスコントロールに向いている

特徴

  • 単一吸収線分光分析を採用しているため、共存ガスとの重なりのない吸収線を選択でき、干渉影響がほとんどない。
  • スペクトル変調を採用しているため、ダスト、窓の汚れの影響を受けない→半導体レーザーの波長可変性を利用し、測定ガスの吸収帯の吸収の無い部分と吸収のピークの透過率の変化を常に検出できるため。
  • 試料ガスの温度、圧力が変化する場合、外部から温度、圧力の信号を入力することで自動的にスペクトルの広がりの誤差を補正できる
  • 応答時間が短く、試料ガスの状態を変えずに測定できるため、従来の方式では測定が困難なガスの測定にも使用できる
  • 稼働部分がないため、消耗品の交換が不要。メンテナンスは3か月ごとの光学部分の掃除と6か月ごとのガス校正のみ。

⑦まとめ

長文となりましたが、酸素濃度計の説明を記事にしました。

原理は分析機器毎に異なりますが、酸素の特性をうまく利用した機器なので、まずは酸素の特性を覚えることが重要です。

そのうえで、知識を各分析機器の原理に拡張していくことをオススメします。

 

 

 

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