Think_diary

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コナミのeスポーツデバイス「ARESPEARシリーズ」から考えるコナミの戦略

こんにちは!

Thinkです。

 

今回は先日発表されたコナミのeスポーツデバイス「ASRESPEARシリーズ」について、私が思う事を2020年08月06日時点の情報を元に記事にしました。

 

あくまでも私個人の考えになりますので、参考にしてもらえればと思います。

 

 

①ARESPEARシリーズとは?


コナミがeスポーツ向けに発売したパソコンと周辺機器の事です。

  • デスクトップパソコン(3モデル)
  • ヘッドフォン
  • キーボード(テンキー有・無モデル)

の3種類を用意しています。

詳細は公式リンクをご参照ください。

  

コナミは創業当初からゲーム関連の事業をメインに展開している企業です。

家庭用ゲームからアミューズメントマシンまで幅広いゲームを提供しています。

 

いわゆるゲームの老舗と呼ばれるメーカーが、今回eスポーツ向けのデバイスを一般に向けて発売する形になりました。

 

②ARESPEARのパソコン性能と価格を見てみる


キーボードとヘッドフォンは、実際に触ってみないと評価できませんが、パソコンについては、構成パーツが一般に販売されている物なので性能を予測できます。

  • OS:Windows10 Home 64bit
  • CPU:Intel Core i7 9700(水冷)
  • GPUNVIDIA GeForce RTX2070
  • メモリ:16GB(DDR4-2666)
  • 記憶装置:SSD(512GB)+HDD(1TB)
  • サウンドカード:7.1ch出力、192kHz/24bitハイレゾオーディオ対応、150ohmヘッドホンアンプ(ASUS XONAR AE)
  • 価格:338,800円(税込)

最上位モデルの大まかな構成パーツをピックアップすると上記になります。

ここでデスクトップパソコンを自作したことがある人、またはパソコンパーツに詳しい人なら気づくと思います。

 

それは「高い」と「古い」です。

まず値段ですが、発表直後からYoutubeでも各パーツの値段を調べたり、他のメーカーの同性能デスクトップパソコンの価格と比較する動画がアップされていますが、この性能だと大体20万円台が相場になります。

 

そして、CPUについてですがこのパソコンに搭載されているCPUは第9世代のCore i7を搭載しています。

この機種を発売する時点で最新モデルは第10世代です。

さすがに1世代で性能が2倍になったりはしませんが、第10世代Core i7の方が、HTT対応でスレッド数が2倍になっており、ターボブースト時のクロックが0.1GHz高くなっており、若干ながらも性能が高いです。

 

この「高い」と「古い」が物議をかもしています。

 

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③なんで「高い」のか?


前述のように、「高い」と「古い」という2つの疑問点がありますが、実は性能と価格

は相関性(=関係性)が無いことが多いです。

 

ノートパソコンがとても顕著で、同じ性能でもメーカーによって値段が全然違います。

Panasonic製のノートパソコン「レッツノート」の場合、「こんなパーツしか使ってないのに割高だ」といわれることもあります。

 

これは、筐体のデザイン、使うパーツの選別や生産量さらには耐久性の検査・・・。

などなど、パーツの金額以外にもコストがかかり、結果として商品価格が高くなります。

 

デスクトップパソコンの場合は、デザインに凝らなければノートパソコンほど開発コストはかからないので、メーカー毎に価格差は表れにくいですが、部品調達の手法等で少しですが価格差は出てきてしまいます。

 

これを踏まえたうえで、コナミのパソコンを見てみると、以下の理由で価格が高くなったと予想できます。

  • デザインにコストと時間がかかった
  • パーツの入手性が悪い(サプライチェーン
  • 生産量が少ないか生産が難しい

コナミがぼったくり価格で出してきた!」と考えることもできますが、コナミも新しいビジネスに踏み込む段階で市場調査をしないわけがないので、「この値段で出せば売れる」と考えているとは思えません。

 

「この値段でしか出せなかった」と考えるのが妥当です。

 

④高いパソコンが売れる条件


性能の割に高額なパソコンでも、売れることはあります。

例えば、先ほども登場したPanasonicレッツノートですが、高額なモデルだと30万円近くします。

しかし、性能で見ていくと20万円のゲーミングノートパソコンに勝てません。

それでも売れている理由はビジネス向けのノートパソコンであり、以下の特徴を持っているからです。

  • 高い耐久性
  • 日本で設計、生産、サポート
  • 自分でバッテリー交換できるので長期間使える(モデルによる)
  • VGA端子や光学ドライブを搭載していてどのような古い機器を使用している企業でも使える

悪く言えば「古臭い」と言えてしまいますが、利便性を追求したモデルだからこそユーザーからの信頼があり、売れています。

 

次にApple製のパソコン「Macシリーズ」を見てみましょう。

こちらはOSが異なりますが、やはり性能の割には高いモデルがほとんどです。

特にMacBook Proの15インチ以上は筐体が高熱になる問題がありましたが、それでも購入する人がいます。

Macシリーズが売れる理由は

  • デザインが良い(宗教的と呼ばれたりする)
  • iPhoneiPadとの連携やAppleバイスでしか使用できないソフトウェアがあるためApple製品で固めたほうが便利
  • iPhoneiPadのアプリは基本的にMacでしか開発できない

です。

Appleは基本的に「全部Apple製品にしたほうが便利だよ!」という「囲い込み戦法」でユーザーを獲得しています。

 

当たり前ですが、高くても売れるパソコンは「他のメーカーより何か強みを持っている場合」という特徴があります。

 

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コナミの戦略


今回コナミが発表したのは、「パソコン」というデバイスで、いわゆる家庭用ゲーム機ではありませんでした。

現時点で家庭用ゲーム機は

の3社が競争している世界ですので、仮にコナミが新たなブランドとして家庭用ゲーム機を発売しても、ゲームソフトを開発してくれる企業が少ない可能性があるため、難しいです。

 

それに比べ、パソコンであればゲーム機用にソフトを開発する必要がないため、性能とOSがゲームの要求性能を満たしていれば遊ぶ事ができます。

それがコナミが「パソコン」というデバイスに参入した理由です。

 

一方、今回発表された製品は、ヘッドフォン、キーボードそしてデスクトップパソコンだけで、マウスやヘッドセットは発表されませんでした。

eスポーツというくらいですから、今後マウスやヘッドセットも発表されるかもしれません。

ですが、それだけだと他のメーカーには勝てません。

今のところは、eスポーツの大会として「BEMANI PRO LEAGUE」を計画していますが、先ほど書いたように「他のメーカーと比べて強み」が無いと売れません。

 

ではコナミの強みとは何でしょうか?

それはこれまで発売してきたゲームの数です。

他社のゲーム機ではありますが、PS4ニンテンドーswitchなどの家庭用ゲーム機。

あるいはアーケードゲーム機そしてスマートフォンタブレットのアプリといった多種多様なゲーム達です。

 

これらのゲーム達を使い「ARESPEAシリーズ」をうまく活用し、「ユーザーを囲い込むサービスを展開」することがコナミの戦略ではないでしょうか?

 

極端に予測してしまえば、「他社のパソコンを使うよりもARESPEAシリーズの方がコナミ製のゲームが快適にプレイできる」のような戦略でもいいですし、「ARESPEAシリーズならコナミ製のゲームを全部遊べる特典が付いてきて、それでeスポーツする」といったサービスです。

 

コナミがこのブランドを生かすには


✅価格もしくは性能変更

✅ユーザーをブランドで囲い込み

✅ゲーム資産を活用した独自のサービス展開

この3つが必要です。

 

現時点ではパソコン自体が高額という問題もありますが、他社も同様にeスポーツに参入しています。コナミには莫大なゲーム資産があるので、サービス面でユーザー囲い込みを狙っているように見えます。